「人材紹介・派遣会社利用の就労ビザ取得」や「不許可」等様々なご相談

1、いろいろな人材紹介会社・派遣会社がある

弊所は就労ビザ専門の行政書士事務所ですので、お問合せの90%は「就労ビザ」(就労系の在留資格)のご相談です。中小企業の社長様や企業の人事関係の方、もちろん外国人の方からお電話或いはメールを頂きます。必要書類や確認すべき審査ポイント等の確認事項から、込み入った複雑なことまで、ご相談も様々です。「派遣でもビザは取れるのか?」「その場合どのような点に注意すべきか?」等、最近は人材紹介会社・派遣会社様からのご相談も増えてきています。人材紹介・派遣業は業界に特化された会社から総合的な会社までいろいろありますね。

 

 

2、人材紹介会社・派遣会社を利用するときのご注意

 

人材紹介会社、派遣会社を利用されるときに気を付けなければならないことはいろいろあります。まずはしっかりした人材紹介会社・派遣会社に依頼するということです。採用するのが「外国の方なので、「ビザが取れる人を採用しなければならない」ということが大前提です。これは採用の前からしっかり意識して下さい。その点をしっかり説明してくれる人材紹介会社、派遣会社を選んでください。

 

外国人の方が人材紹介会社・派遣会社を利用する場合も同じです。きちんとビザの相談にのってくれる、ビザに詳しい担当者かどうか、ビザ取得のための必要書類収集に協力してくれる会社か確認して下さい。ビザ取得で重要なのは、「外国人の学歴、職歴」と「会社での担当業務」の一致です。当然だ!と思われるかもしれませんが、まだまだそれを意識されていない雇用主様や外国の方がおられます。

 

 

弊所にご相談に来られた人事ご担当者様からよく伺うのは、「人材紹介からの紹介された人材だったが就労ビザ取得の相談にのってくれなかった」、とか「内定してビザの申請をしたが、ビザが取れない人材だった」等ということです。人材紹介会社や派遣会社からの紹介の場合は「就労の在留資格」(就労ビザ)が取れる可能性の高い条件がそろっている人材なのかどうかを担当者に必ず確認して下さい。もし返答があいまいだったり、説明に納得いかない場合は入国管理局や外国人の就労に詳しい専門家に確認して下さい。

 

また、外国の方からよく聞くのは、「内定をもらったがビザ取得の書類集めに協力をしてくれない雇用主だった」「事前に聞いていた業務内容と違って単純作業が多いかんじなのでビザが心配」等です。せっかく内定をもらっても就労ビザが取れなかったらその会社でお仕事はできませんから「内定取り消し」になりますし、その後の就職活動が上手くいかなければ最悪帰国しなければなりません。まずは「在留資格」が取れる仕事かどうか調べたり、ビザ必要書類の収集に協力的な人材紹介会社・派遣会社かどうか確認しながら就職活動して下さい。また、転職する場合はより慎重に、専門家に相談してから動くことをおすすめします。

 

 

 

3、いろいろな不許可理由

 

そして、「不許可」に関するご相談もあります。よくあるのが、「何度か転職した外国人を採用したが届出ハローワークに届出をしていない人だった。不許可になるか?」、「入国管理局からの追加質問に答えられず不許可になった」、「仕事の内容が説明不足で不許可になった」、「提出書類が偽造だったことがわかり不許可になった」、「ワーキングホリデー(「特定活動」の在留資格)から就労ビザに変更しようとして不許可になった」等です。

 

このようなケースはいずれもビザ取得以前に十分調べておられない場合が少なくありません。それにこれらのケースにはそれぞれおさえるべきポイントがあります。ですので事前に在留資格を専門とする行政書士にご確認されてから申請することをおすすめします。

 

もちろん書類偽造等、専門の行政書士でもわからないこともあると思いますが、申請書類を確認した時に入国管理局の審査で「ここは質問してくるだろう」という予測がつく場合はアドバイスしてもらえると思います。それに証明方法も専門の行政書士ならその会社や申請人によって必要と思われる個別書類も教えてくれると思います。

 

 

4、不許可になってしまったら専門家に相談する

 

一度「不許可」になってしまうとその記録は入国管理局に残りますし、「再申請」するのに不許可理由を聞きに行ったり、証明資料をそろえたり、かなり難しく且つ複雑です。審査も「再申請」になりますから最初より更に厳しくなります。専門家でもどうしようもないケースもあります。そのため、外国の方の採用を考えた時は、最初から外国人専門の行政書士等専門家に相談してみてみるのが良いということです。

 

来年4月から新在留資格「特定技能」が設けられるということで、それに伴って入国管理局が「出入国在留管理庁」に格上げされることはご存じと思います。外国人を雇用している企業への指導や在留管理も厳しくなり、また不法滞在者の取り締まりも強化されるでしょう。「在留資格取得」に関して今まで以上にコンプライアンス意識を持って行動して頂きたくお願い申し上げます。

 

ご参考:企業側が準備する外国人雇用必要書類と審査ポイント

    外国人雇用の注意点

    外国人採用:募集時書類選考

 

外国人留学生の就職拡大と条件緩和の動きあり!

法務省が、「外国人留学生の就職拡大」で、優秀な外国人材の日本定着に本腰を入れ始めました。

5月,6月に、来年4月から設けられる予定の「新資格」(業界ごとに実施する技能と日本語試験の合格者か、或いは外国人技能実習制度(最長5年)修了者が取得できる「新資格」)(新資格」についてはこちら)で「単純労働」を認める方向にある記事を書かせて頂きました。今まで「単純労働」を認めてこなかった政府でしたのでこの「新資格」には驚きましたが、今回の外国人留学生に対する就職条件の緩和に更に驚き、また同時に非常に嬉しいニュースでした。

 

 

外国人留学生就職の条件緩和

法務省は2019年4月にも以下のような条件緩和の新制度を導入し、留学生の就労拡大につなげるとのこと。

「日本の大学または大学院を卒業し、年収300万以上で、日本語を使う職場であれば、業種や分野を制限せず外国人の在留を認める」

この「日本語を使う職場」ですが、「一定程度の日本語能力を必要とする業務全般に拡大」する方向ということで、日本語による円滑な意思疎通が必要な業種、例えば「レストランでの接客業務やツアーコンダクター」等も可能とするともあります。

私はインバウンドの添乗員をしていた時に経験しましたが、実際、旅行の行程の説明や注意事項、添乗地の説明、料理の注文を取るために料理の説明を通訳するのは簡単なようで難しいです。これがまだ外国語を日本語にして日本人に説明するならまだ良いのかもしれません。しかし日本に旅行に来ている中国語圏の方に中国語で説明しなければならないのは、添乗員としての体力・気力や危機管理、もちろん「おもてなし」にプラスして観光地を調べ、翻訳・通訳するので、やりがいもすごくあるのですが、非常に大変です。

中国人、香港人、台湾人の違いもあり、これは日本人がやるより日本にいるそれらの国の方がやった方が良いかも、と思った時もありました。というような個人的な思いもありまして、今回の「外国人留学生の就職拡大の動き」に関しては喜ばしい限りです!

 

 

 

これまでの「就労ビザ」

これまで、就労ビザ(就労系の「在留資格」)は大学の専門分野と関連ある就労のビザしか認められませんでした。詳しくはこちらそのため就職先が限定されたり、日本語の能力がすごく高くても単純労働もしなくてはならない等ビザを取得できる条件に合わないというような問題がありました。(例えば、ホテルやショップの通訳の仕事では通訳をしていない時にはお客様の荷物を運ぶ、掃除をする、商品を出したり、陳列する等の「単純作業」をしたりすることが問題でした)

ですから優秀な外国人が日本で仕事がしたくてもビザが取れず、就職できない状況がありました。それで、日本の大学等を卒業した留学生の3割程度しか日本で就職できず帰国していました。これは日本にとっても外国人留学生にとっても残念なことだったと、個人的に強く感じていました。

 

 

 

日本の専門学校を卒業した留学生

また、政府は、日本の専門学校を卒業した留学生には日本文化に関わる仕事での在留を広く認めるとのことです。この「日本文化」とは「海外で人気が高く政府が推進するクールジャパン戦略に関連する分野」で、想定されているのは、アニメ、漫画、日本料理、ゲーム等です。

条件としては「働きたい分野の技能を専門学校で習得したこと」です。これは作品設計等の高度な業務だけでなく、背景の色塗り等補助的な仕事も対象とのことです。日本文化の魅力を外国人観光客に対して、また世界の人々に対して、発信してくれる人材確保に日本政府は乗り出しました。

 

 

 

私は元々、日本の素晴しいところを日本人はもちろん、外国の方にも知って欲しいと思い日本を紹介する旅行の仕事をしました。この就労ビザの仕事をしているのも「日本の会社」と「日本で仕事をしたい外国人の方」のお役に立ちたいと思ったからです。来年「就労ビザ」で大きな変化があることは確実となってきましたので、今まで以上に外国人を雇用したい会社様のために、日本の会社で仕事したい外国人の方のために頑張ります!

 

※このブログは2018年9月6日の日本経済新聞・読売新聞・毎日新聞の記事を参考にしています。

ハローワークで外国人雇用のチェック体制強化

外国人雇用に関するチェックが厳しくなる

政府が来年4月から新しい在留資格を設け、農業、建設、造船、宿泊、介護の5分野で2025年までに50万人以上の受け入れ拡大を見込んでいます。さらにこの5分野以外の業種も検討する動きがあります。

新在留資格に関してはこちらから

 

このように今後日本で働く外国人がますます増えると思いますが、外国人を雇用する企業の雇用状況の把握がなかなかできていないのが現状です。外国人を雇う企業は全国で約19万事業所がありますが、現状は年間約1万社くらいしかチェックできていないとのこと。そこで、厚生労働省では企業の雇用状況をチェックしたり、或いは外国人の求職相談にのったりするハローワークの「外国人労働者専門官」を大幅増員する方針を固めたのです。

 

この専門官は外国人労働者が多い東京都、愛知県、大阪府を中心に配置され、最低賃金以上が支払われているか、不法就労はないか、休暇や休息が適切か、等をチェックするのです。

 

 

 

外国人雇用のルールを守ること

このホームページでもご案内していますが、外国人を雇用するときの法律は日本人の雇用と基本的には同じです。

 

1、労基法等の法令を守り、社会保険・税務を正しく取り扱うこと。

日本人に適用される法律は原則、外国人にも適用されます。

(賃金、労働時間、休日・有給、定期健診等、労働条件も日本人と同じ)

労基法、最賃法、労働保険と社会保険(健康保険・厚生年金保険・介護保険、雇用保険・労災保険)への加入、所得税・住民税も日本人と同じ。

同一業務に従事する日本人と同等額以上の報酬をうけること  。

などです。

 

2、外国人の在留を管理する入管法(出入国管理及び難民認定法)を理解し、外国人に「不法就労」させない。

外国人を雇用する時のルールは入管法で決められています。このルールを破ると不法就労になり、事業主に懲役3年以下または300万円以下の罰金が科されます。

・「不法就労」に当たる一例

①在留期限が切れている人が働いている

②「資格外活動許可」を得ていない留学生のアルバイト

(「資格外活動許可」を得ていても28時間を超えると不法就労になります)

③外国人が認められている範囲を超えて働くこと

(例:「技術・人文知識・国際業務」ビザを持っている人がコンビニ等で単純作業をする等)

 

※「外国人雇用の注意点」に関して詳しくはこちら

 

 

 

外国人を雇用したらハローワークに届け出ること

企業は新しく外国人(「特別永住者」,「外交」及び「公用」は除く。)を雇用したり、或いは外国人が離職したりした場合はその外国人の情報をハローワークへ届出しなくてはなりません。

 

外国人雇用状況報告の届出方法は、雇用保険に加入しているか否かで届出方法が変わります。雇用保険の被保険者となる場合は雇用保険の資格取得届出をすることで外国人雇用状況の報告となります。雇用保険に加入しない場合は外国人雇用状況届出書を届けなければなりません。

 

※「外国人雇用状況の届出」について厚生労働省ホームページ

 

 

※このブログは2018年7月14日、7月25日の神戸新聞の記事を参考にしています。