ビザ申請不許可後の対策  

ビザ(在留資格)申請して、不許可通知が届いた場合、なぜ不許可になったのかは、そのはがきだけではわかりません。

理由が思い当たるかどうかは個人個人によって違うと思いますが、まずは、その不許可が挽回(リカバリー)できるものかどうか、入管局(出入国在留管理庁)に聞きに行くことをおすすめします。

入管局で話を聞くことは重要な情報が得られる貴重な機会ですから、こわいかも知れませんが、理由を知らなければ再申請をするときに何に気を付けて理由書や補強資料を用意すれば良いのかわかりません。 そうなると、またも「不許可」になってしまう可能性が高くなります。

ビザ申請不許可の理由を調査

まずは、入管局にビザ申請の不許可理由を聞きに行き、審査官の話をしっかりと理解しましょう。審査官に怒鳴っている人を見かけたことがありますが、感情的に反論するのは逆効果です。反論しても「不許可」は「許可」にはなりません。とにかく「不許可理由」を聞き出すことに集中することです。
下記は、理由を聞く時のポイントをまとめました。ご参考になれば幸いです。

  • 1、必ずメモをとりましょう
    わかりにくいことは何度でも聞きましょう。そして、聞きながら必ずメモをとりましょう。「在留資格」とか「外国人雇用」とかは、一般にはあまりないことで、理解しにくいと思います。ただでさえ、理解しにくいことですから、何度聞いても、当たり前です。難しいことですからあとで対策をたてる場合のためにもメモに書き留めておきましょう。

  • 2、具体的な話を聞くようにしましょう
    審査官の説明が、たとえば「全体として信憑性に欠ける」とか「総合的に判断して」等と言われ、わかりにくいときは「具体的にはどの部分が信憑性にかけるのですか?」とか「総合的と言っても、特にどこが問題なのでしょうか?」というふうに具体的に聞いてみます。具体的な部分がわかれば資料もそろえやすくなり挽回できるかも知れません。どんなことを言われても、自分が理解できるように具体的に言ってもらって、理解できるようにしましょう。

  • 3、感情的になってはいけません
    不許可の理由を聞いて納得できず、クレームを言ったり、「本当はこういうことだったのだ!」というような事情説明や反論をしても不許可が決定されているのでどうしようもありません。ここは感情をおさえて、不許可理由を聞き、冷静に次の対策を考えるしかないのです。

    以上の3点に注意しながら、不許可理由を調べます。
    そして、審査官の言う「不許可理由」をひととおり聞いた後は、「他に問題となる理由はありますか?」と聞いてみます。入管局は不許可の理由となった事実や問題とされた事実をすべて教えてくれるとは限りません。ですからこちらから積極的に「不許可になったすべての理由」を聞き出すようにして下さい。再申請では問題とされた事柄をすべて解決しておくことが重要です。
    理由を調べた後は「どの点を修正して再申請すれば見込みがあるのか」を聞きます。

ビザ再申請の許可の可能性と挽回方法を探る 

1,入管局にビザ再申請で許可の可能性を更に聞いてみる
入管局にビザ再申請で許可の可能性があるかを更に詳しく聞き、挽回方法を調査します。理由を知り、「どの点を修正して再申請すれば見込みがあるのか」を聞いてみます。

もし再申請して見込みがありそうなら、不許可になった理由の問題点を挽回できるように立証します。ですが、専門知識がない場合、再申請をしても結果を覆すのは、かなりの困難が予想されます。挽回方法の調査や立証資料の用意も慣れていないと難しいので、「在留資格」を専門にしている行政書士にご相談してみることをおすすめします。
(ビザ申請行政書士に依頼するメリット)こちら

「ビザが不許可になる例」で4つの理由を述べました。
「ビザが不許可になる例」
「1、ビザ(在留資格)に該当性がない」や「4、外国人自身に問題がある場合」は行政書士でも挽回(リカバリー)は無理です。けれど、「2、人材の専門性と職務内容の不一致」や「3、雇用する企業に問題がある場合」は挽回の可能性があるかも知れません。

「2、人材の専門性と職務内容の不一致」の場合は学歴と業務内容の合致を行政書士等専門家が見直してみたり、あるいは、学歴と業務内容の合致をうまく立証させる(今回不許可になったのが、実は、学歴と職務内容がきちんと合致していて、許可になるはずだったのに、立証の仕方が不十分だったため不許可になってしまった)等、挽回方法があるかも知れません。

「3、雇用する企業に問題がある場合」の場合は継続性や安定性の立証がしっかりできていなかったかもしれないし、外国人雇用の必要性を十分に立証できていなかったのかもしれません。

いずれにしても、再申請のための挽回(リカバリー)方法を考える時は、勝手に判断して再申請までも不許可にならないうちに、「在留資格」専門の行政書士に相談した方が心強いと思います。(できれば入管局へも専門家に同行してもらった方が安心です)

2、入管局に行く時は、事前に聞きたいことを整理し、質問リストなどを準備する
ビザの申請の不許可理由を聞くことは重要です。なぜなら、再申請を準備するときの貴重な唯一の情報源だからです。とにかく、不許可だった理由を正確に理解し、それらすべてを解決してから、再申請して下さい。